Blenderで使用するモディファイアー(Modifier)のミラー(Mirror)について、「位置が離れる」「隙間が空く」「斜めにずれる」などのうまくできない原因と対処法をまとめました。
1. 反転する位置がずれる・離れて反転する原因
ミラーは、オブジェクトの原点(Origin Point)=オレンジ色の小さな点を境界線(基準)として反転します。
そのため、原点の位置に気を付けないと、反転する位置が中心からずれたり、遠くにコピーされたりします。
画像1では原点がモンキーの中心にあるので、ミラーによってきれいに反転しています。

画像2ではモンキーの中心と、原点の位置が離れています。
この場合でもミラーは原点を境界線に反転するというルールは同じなので、モンキーは自身の中心からずれた位置に反転します。

対処法
3Dカーソル(3D Cursor)と原点を3Dカーソルへ移動(Origin to 3D Cursor)などを使用して、原点の位置を調整すれば正しく反転できます。
画像2の場合は、3Dカーソルをモンキーの中心へ移動した後、原点を3Dカーソルへ移動で原点をモンキーの中心へ移動すれば、うまく反転できます。

2. 中心の隙間をうまく埋められない・中心を通り越す原因
編集モード(Edit Mode)で頂点を移動させる場合に、画像3のようにミラーの境界線部分の隙間をうまく埋められなかったり、

画像4のようにミラーの境界線を通り越して反対側まで行ってしまったりする場合があります。

対処法
ミラーにはクリッピング(Clipping)という項目があるので(画像5参照)、ここにチェックを入れてください。
すると、頂点が境界線にピタっと吸着するようになるので、隙間を埋めたり、通り越した頂点を戻したりする作業が楽になります。

クリッピングにチェックを入れると、一度ミラーの境界線についた頂点は離せなくなりますが、チェックを再度外せば境界線から頂点を離せるようになります。
クリッピングの下にあるマージ(Merge)はデフォルトでチェックが入っていますが、通常はそのままで問題ありません。
3. 斜めにずれる・交差して反転する原因
オブジェクトモード(Object Mode)で回転を加えたオブジェクトにミラーを追加すると、斜めに交差するように反転してしまう場合があります。
画像6のように半分にしたモンキーを説明用に使用します。
このモンキーはオブジェクトモードでY軸のみ30度回転させている状態です。

3Dビューポート(3D Viewport)の右側にあるサイドバー(Sidebar) > アイテム(Item) > 変形(Transformation)で回転(Rotation)の値を確認すると、画像7のようにYの値が30度になっています。

ミラーを追加すると、画像7のようになります。

このオブジェクトはY軸に30度回転しているため、実際のミラーの境界線は白いラインの位置です。
モンキーの中心のラインはここからずれているので画像7のように交差してしまいます。
対処法
画像7の状態を修正するには、オブジェクトモードでモンキーを選択して、Ctrlキー+Aキーで適用(Apply)のメニューを表示させて、回転(Rotation)をクリックしてください(画像8参照)。

これで画像9のように修正されます。

修正後にサイドバーで変形の回転の値を確認すると、Yの値が30度から0度になっています。
4. 中心に不自然な線やシワができる原因
ミラーを追加しているオブジェクトの中心に、画像10のような不自然な線やシワができてしまうことがあります。

これはオブジェクトにミラーの他に、スムーズシェード(Shade Smooth)とサブディビジョンサーフェス(Subdivision Surface)を使用しているときに起きやすく、ミラーの境界線となる位置に面があることが原因です。
編集モードで画像10のモンキーを確認すると、境界線に画像11のように面があります。

対処法
画像11で確認した面を削除すれば、不自然な線やシワはなくなります。
5. 座標軸で設定する軸の間違い
ミラーの座標軸(Axis)で設定するのは(画像12参照)、ローカル座標(そのオブジェクトに固有の座標)です。
グローバル座標ではないので注意が必要です。

選択中のオブジェクトのローカル座標は、3Dビューポート左側にあるツールバー(Toolbar)内の移動(Move)をクリック(画像13参照)してマニピュレータを表示させて、

3Dビューポート上部にあるトランスフォーム座標系(Transformation Orientation)をグローバル(Global)からローカル(Local)に変更すると確認できます(画像14参照)。

モンキーを追加して、テンキー1などを使用して視点(Viewpoint)を前(Front)にしてローカル座標を確認すると画像15のようになります。

画像15の状態ではグローバル座標とローカル座標に違いはありませんが、オブジェクトを回転させてみると両者の違いが現れます。
画像15の状態のままでY軸のみ90度回転させてみます。
すると、画像16のようにX軸とZ軸の向いている方向が変わったのが確認できます。

3Dビューポート右側にあるサイドバー > アイテム > 変形で回転の値を確認すると画像17のようになっています。

オブジェクトの回転はそのままにして、一度編集モードに切り替えてモンキーを画像18の位置に移動させ、その後オブジェクトモードに戻します。

モンキーにミラーを追加して座標軸をXのみにすると、ローカル座標のX軸を使用するため画像19のようになります。

また、座標軸をZのみに変更すると、ローカル座標のZ軸を使用するため画像20のようになります。

6. 頂点などがミラーの境界線をまたいでいる場合
ミラーはオブジェクトの原点を境界線としますが、座標軸で設定した軸のプラス方向からマイナス方向(またはその逆)への一方通行ではなく、軸のプラス方向からマイナス方向へも、マイナス方向からプラス方向へも反転します。
そのため、軸のプラス方向とマイナス方向の両方に頂点などがあると、思うような結果にならなかったり、ミラーを適用後に頂点が重複したりします。
画像21のように平面を並べたオブジェクトにミラーを追加した場合(座標軸はX)、

画像22のように、一番上の平面はX軸のプラス方向からマイナス方向へ反転して、中央の平面はX軸のマイナス方向からプラス方向へ反転して、一番下の2つの平面は一方はプラス方向からマイナス方向へ、他方はマイナス方向からプラス方向へ反転して重なります。

また、画像23のような平面にミラーを追加すると(座標軸はX)、

画像24のように重なるように反転します。

通常、ミラーを追加するオブジェクトの半分を削除するのは、画像22や画像24のようになることを避けるためです。
二分割(Bisect)と逆転(Flip)
ミラーの座標軸の下にある二分割(Bisect)を使用すると、設定した軸のプラス方向からマイナス方向への反転のみを行い、軸のマイナス方向からプラス方向への反転は行いません。
二分割とさらにその下にある逆転(Flip)の両方を使用すると、二分割のみを使用した場合とは逆に、軸のマイナス方向からプラス方向への反転のみ行います。
例えば画像17の状態で座標軸と二分割のXをオンにすると、軸のプラス側にある一番上の平面と3番目の右側にある平面のみがミラーされます。
7. ミラーとサブディビジョンサーフェスを併用する場合の順番
ミラーとサブディビジョンサーフェスを併用する場合は、順番に注意してください。
画像25のような平面のオブジェクトにミラーを追加して、

上からミラー → サブディビジョンサーフェスとなるようにサブディビジョンサーフェスを追加すると、画像26のようになります。

また、上からサブディビジョンサーフェス → ミラーという順番にすると、画像27のようになります。

順番は必ずしもミラー → サブディビジョンサーフェスにする必要はありません。
意図してサブディビジョンサーフェス → ミラーにしているならば問題ありません。
8. ミラーの適用ができない
ミラーに限らず、モディファイアーは編集モードでは適用(Apply)できません。
オブジェクトモードに切り替えてから適用してください。
以上、Blenderの「ミラーがうまくいかない8つの原因と対処法」の解説でした。

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