Blender: Bool Toolの使用方法

BlenderのBool Toolというアドオンを紹介します。

目次

1. Bool Toolとは

Bool Toolとはモディファイアのブーリアン(Boolean)の機能を補助するようなフリーのアドオンです。
初めからBlenderにインストールされているので、アドオンの設定でBool Toolにチェックを入れると使用可能になります(画像1参照)。

blender bool tool

画像1

アドオンの追加方法については下記の記事で紹介をしています。

あわせて読みたい
Blender: アドオン(Add-on)の使用方法 Blender 2.8以降またはBlender 2.7xで、Node Wrangler・Looptools・Auto MirrorなどBlenderに初めからインストールされているアドオン(Add-on)を使用する方法を紹介します。

2. Bool Toolの使用方法

2.1 サンプルの準備

画像2のようなCubeとCylinderをサンプルに使用してBool Toolの使用方法を紹介していきます。

blender bool tool

画像2

画像2ではエッジが見やすいように3Dビューのシェーディング(Viewport Shading)のメニューにあるキャビティ(Cavity)にチェックを入れてあります(画像3参照)。

blender bool tool

画像3

Bool Toolのメニューは、サイドバー(Sidebar)→ 編集(Edit)→ Bool Toolにあります(画像4参照)。
ショートカットキーはCtrl+Shift+Bです。

blender bool tool

画像4

2.1 Auto Booleanの使用方法

Shiftキーを押しながらCylinder→ Cubeの順番で選択して、Auto BooleanのDifferenceをクリックすると画像5のようにすぐにブーリアンが実行され、ブーリアンに使用されたオブジェクト(今回のサンプルの場合はCylinder)は削除されます。

blender bool tool

画像5

Auto BooleanのUnion・Intersect・Sliceをクリックした場合も同様にブーリアンがすぐに実行されます。

2.2 Brush Booleanの使用方法

2.2.1 Brush Boolean

Shiftキーを押しながらCylinder→ Cubeの順番で選択して、Brush BooleanのDifferenceをクリックした場合は、適用ボタンを押すまではブーリアンは実行されません(画像6参照)。

blender bool tool

画像6

ブーリアンに使用されるオブジェクト(今回のサンプルの場合はCylinder)の位置や大きさを後で調整するということが通常は多いと思うので、すぐにブーリアンを実行してしまうAuto BooleanよりBrush Booleanの方が使用頻度は高いと思います。

Brush Booleanではブーリアンに使用されるオブジェクト(今回のサンプルの場合はCylinder)がバウンディングボックス(Bounding Box)表示になるので、通常のモディファイアのブーリアン(Boolean)と比べて、移動したり大きさを変えたりしたときにブーリアンの結果を想像しやすいという利点もあります。

Brush BooleanのUnion・Intersect・Sliceも同様に適用ボタンを押すまではブーリアンは実行されません。

2.2.1 Display as Wireframe

アドオンの設定でBool Toolにチェックを入れる際に、PreferencesにあるDisplay as Wireframeにチェックを入れると(画像7参照)、

blender bool tool

画像7

ブーリアンに使用されるオブジェクトがバウンディングボックス(Bounding Box)表示からワイヤーフレーム(Wireframe)表示に変更されます(画像8参照)。

blender bool tool

画像8

2.2.5 その他の操作

Brush Booleanを使用する際にはProperties内(画像9参照)で以下のような操作が可能です。

blender bool tool

画像9

  • Hide Bool Objects: ブーリアンに使用されているオブジェクトを全て非表示にします。
  • Apply All: ブーリアンを全て適用します。この時、ブーリアンに使用されたオブジェクトは削除されます。
  • Remove All: ブーリアンを全て解除します。ブーリアンに使用されていたオブジェクトは削除されません。
  • Brush Viewer: 左のアイコンから、ブーリアンの効果を非表示、ブーリアンの設定を解除、ブーリアンの順番を上下に変更。

3. Bool Toolを使用する際のオブジェクトの表示について

Bool ToolのBrush Booleanを使用する際、ブーリアンに使用されるオブジェクト(今回のサンプルの場合はCylinder)がバウンディングボックス(Bounding Box)表示またはワイヤーフレーム(Wireframe)表示になりますが、これはオブジェクトプロパティ(Object Properties)→ ビューーポート表示(Viewport Display)→ 表示方法(Display as)の設定と関係しています(画像10参照)。

blender bool tool

画像

Display as Wireframeにチェックを入れない場合は、ブーリアンに使用されるオブジェクトがバウンド(Bounds)となり、Display as Wireframeにチェックを入れた場合、ブーリアンに使用されるオブジェクトがワイヤーフレーム(Wire)となります。

通常のモディファイアのブーリアン(Boolean)を使用する場合でも、ブーリアンに使用されるオブジェクトをバウンド(Bounds)またはワイヤーフレーム(Wire)とすればBool ToolのBrush Booleanを使用したときと同じような表示になります。
Display asをテクスチャ(Textured)にすれば、デフォルトの表示に戻ります。

4. 補足

Bool ToolのBrush Booleanにはブーリアンを全て適用するApply Allしかありませんが、モディファイア―プロパティ(Modifier Properties)から適用(Apply)することでひとつずつブーリアンを適用することができます(画像11参照)。

blender bool tool

画像11

以上、Blenderの「Bool Toolの使用方法」でした。


※この記事で使用しているのはBlender 2.92です。

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